「働く」を巡る個人と企業の関係性

 

昨今、「働く」を巡る環境は大きく変化しています。

人の寿命は伸びる一方、国の財政問題から老後は不安。AIやロボットなど技術進化で多くの仕事が喪失。こうした不安を煽るような報道も目につきます。

 

俗に言う「ミッドライフ・クライシス(中年の危機)」の状態にあり、自らの内面と向き合い、格闘している世代の方であれば、尚更、戸惑いは強いかもしれません。

 

外部環境や他者をコントロールすることはできませんが、内部環境や自身に働きかけることはできます。

 

必要なのは「自らに対する本質的な問」だと思います。

自分にとっての幸せとは何か?何がしたいのか?それはなぜか?

そのうえで、仕事は、会社は、家庭は、・・・どう位置づけられるのか?

 

問の答はなかなか簡単に見つけられないかもしれません。ただ、他者との対話や関係性の中から何らか方向性を見出していくことは可能と思います。

 

ところで、小学校時代の恩師と今でも手紙のやり取りがあるのですが、恩師の学校や人にかける想い、教育に対する情熱から企業経営や人材育成にも繋がるヒントを感じることが多いです。

 

以降は恩師の言葉や活動を踏まえて児童や学校を主体として書きますが、児童≒部下・同僚・社員、教師≒管理職・経営者、学級≒部署、学校≒会社、児童の家族≒その他のステークホルダー、のように、皆さんの状況に合わせて当事者を置き換えてお読み頂くといろいろお気づきになることも多いと思います。

 

一教員としての学級運営から、当時まだ珍しかったであろう女性校長として学校経営まで経験した恩師。10年程前に定年退職し、その後は不登校児や子育て中のご家族の支援、若手教師の指導など現在まで活躍しておられます。

 

現役時代は児童ひとりひとりの良さを引き出す学級運営に腐心。

児童・担任教師・児童の家族の3者が構成する三角形が、児童の心身の成長に大きく寄与するとして、同僚の教師や児童家族の支援までやっていらしたようです。

 

ひとりひとりの児童・教師・児童の家族、それぞれの良さが引き出され、深い信頼関係で結ばれたとき、ひとりひとりが輝き、成長する。それぞれの担い手が成長することで、全体として学級も学校も地域も成長する。

 

どの児童も学びたい、伸びたいと思っている。

その力を引き出すために、教師は学び続けなければならない。

 

「わかったあ!おらが、なして今までおっきくおっきくなりたかったか!おらはこうしておっきくおっきくなって、こうしてみんなのためになりたかったなだ、んでねが、わらしこ!」

 

斎藤隆介氏の『八郎』は自己実現の本とも言われますが、小学生の頃に読み聞かせてもらいましたよね?

 

組織上は学級や学校のリーダーは担任教師や校長ですが、皆さんが小学生の時、クラスのリーダーは先生おひとりではなかったと思います。

 

先生がいなくても同級生の誰かがリーダーのように誰かを助けたり、皆を率いたりしたこともあれば、先生や同級生皆で一緒になって楽しいクラスを無意識に作り上げていたりしたこともあったでしょう。

 

また、自らの人生を導く(リードする)リーダーは自分自身ではないでしょうか?

自分の人生の舵取り役が自分でなければ誰の人生かわかりません。

 

母校の学校目標は「生きることに喜びをもつ人間づくり」だったそうです。

「働くことに喜びをもつ組織づくり」ができている企業は、今どのくらいあるのでしょうか?

 

そして読者の皆さんは、今帰属している場所でそんな組織づくりを担うことを選ぶのか or 働くことに喜びを持てる新たな場所を探す(転職・副業)/創る(起業)ことを選ぶのか、いろんな選択肢があると思います。

 

十人十色。人の個性も幸せの定義も皆、人それぞれ。

技術の進化は私たちの自由で多様な選択を可能にしていきます。

 

個人も企業も選び、選ばれる存在になるには、喜びを実現できる機会と場所になっているかどうかがポイントではないでしょうか。

 

現代は個人と、個人が構成する学校や企業といった組織、それぞれが本質的な問と向き合うことを求められていると思います。

  

完璧や確実さに拘り過ぎず、多少おぼろげでも自らが腹落ちできる問の答を掴んで情熱をもって動き出す個人や企業は、長く意欲を持って前進を続けることができるでしょう。

 

そして、その答と前進のために模索する過程を私共も一緒になって全力で今年も応援して参りたいと思っています。