就職戦線異状あり?選ぶ側が選ばれなくなる日

 

就職活動が解禁になりました。

 

多くの学生は少しでも良い会社、大手企業に就職しようと、エントリーシートを書いたり、面接対策に励んだりと余念がないことでしょう。

 

しかし、優秀な人材のなかにはそうした活動から距離を置く人もあります。

 

就職せずに起業したり、大手ではなくベンチャー企業(最近でいうところのスタートアップ企業)に就職したりするケースが出てきています。

 

昔からそういう選択をする人は一定数存在しましたが、数も少なく、あまり注目されることはありませんでした。

 

ところが最近は、昔であれば大手企業に就職したような人までがこのような選択をするようになってきています。段々、米国に似てきたと言えるかもしれません。

 

「就職≒就社≒一生安泰」でないことはとうに証明されています。

人生100年時代と言われ、AIの進化で人の仕事も問い直されています。

 

そうしたことを踏まえ、会社に依存せず、自らキャリアを切り拓く、自分がやりたいことを優先する人も増えてきていると思います。

 

会社、仕事、働き方、幸せ、これらに対する考え方も変わってきています。

テクノロジーの進化は若者の新たな選択を可能にしています。

 

企業が学生を選ぶ時代から、学生が企業を選ぶ時代へ。

 

就職先として選ばれる側であり続けるには大手企業といえども努力が必要になってきました。

 

もともと大手企業に就職を希望する人は、大きな仕事をしたい成長意欲の高い人 or 安定志向の強い人が多かったと思います。

 

しかし今は、大手企業だけが大きな仕事、成長の機会を提供してくれるわけでも、大手企業が安定していると言えるわけでもなくなってきているのです。

 

ベンチャー企業であったGAFAGoogleAppleFacebookAmazon)やBAT(百度(バイドゥ)、阿里巴巴(アリババ)、騰訊(テンセント))などが巨大な存在となり、ベンチャー企業が国内外あちこちで出現し、大きな仕事、成長の機会はそちらの方が多くなっています。

 

これらの企業が起こす変化のスピードは速く、あらゆる垣根を超えた競争下では、伝統的な大手企業でも安穏とはしていられません。

 

大手企業のスピード、旧来型の仕組み、制度では若者の欲求は満たされなくなってきています。

 

むしろ今の若者にとっては起業やベンチャー企業での仕事で素早く成長することの方が妥当な選択肢とも言えるでしょう。

 

かつて起業する人は少数で、起業希望者のなかにはリクルートなどの企業にいったん就職し、その後起業する人もありました。

 

ある時期はインテリジェンスや楽天、DeNAなどが起業希望者の受け入れ先にもなっていました。今はそれがGoogleAmazon、さらに多くのベンチャー企業に広がり、受け入れ先はいくらでもあります。

 

また、ベンチャー企業のような急成長を期待しない若者のなかには、フリーランスを選ぶ人も出てきています。

 

企業でがむしゃらに働くのではなく、周囲の人との生活を楽しみながら、マイペースに仕事をしたい、そんな人がそのような働き方を選ぶことも可能になっています。

 

起業、ベンチャー企業、フリーランス、このような選択はもう一部の人が選ぶ、特別なものではなくなりました。

 

今、多くの企業がイノベーションを創出しうる優秀な若者を確保しようと躍起になっています。

 

著名な大手企業であっても、報酬が高くても、こうした人材を獲得できるとは限りません。

 

トップが危機感を持ち、経営企画や人事部門に働きかけて、仮にそうした人材を採用できたとしても、配属された現場が若者の期待と異なるものであれば、「ここではダメだ!」と若者は別の企業へ転職 or 起業してしまうでしょう。

 

こうした若者に成長の機会を提供できる組織のあり方、風土、環境整備が求められています。

 

そこではトップから現場まで人材を受け入れる側の人々が思考のOSを変える必要があると思います。

 

こうした従来型の既存組織にはベンチャー企業の思考・行動の移植が必要と考えます。