50代になったら・・・?

T&Iアソシエイツの田中です。

 

勢いで会社を辞めた40代の頃、それまで会社生活で忙しくて全く参加できなかった地域の諸々のイベントに参加していました。その頃に出会ったシニアの方があるとき、こう仰いました。

 

「高齢者に大切なのは、『きょうよう』と『きょういく』」。

 

続きを伺うと、「教養」と「教育」ではなく、「今日(きょう)、用(よう)がある」、「今日(きょう)、行く(いく)ところがある」とのことでした。「なるほど!」と思ったら、その場にいた多くの方々が頷いていらっしゃいました。その場にいらしたのは、高齢者といってもまだまだ若い定年後の60代の男性や子育てを終えた女性が中心でした。特に男性は定年で会社生活が終わると突然やることがなくなってしまう人が多い。子育てで地域活動を通じてコミュニティを形成してきた女性と違って、男性は行き場を失ってしまう。家に籠ってばかりだと体も頭も弱ってしまう。だから、今日、用事があり、行くところがあることは大事なんだ、と。独り暮らしの多くの男女にも通じるお話でした。

 

あれから10年以上が経ち、人手不足で定年が延長されたりして、60代はまだまだ現役、70代以降も仕事を続ける方が男女とも増えました。

 

私自身が50代になり、サラリーマン時代の友人知人が区切りの時期を迎えるようになりました。60歳以降の「セカンドライフ」の選択肢を人事部から提示され、早期退職や延長された定年を選ぶ人もあれば迷っている人もあります。50代に入ると多くの人が視力・体力の低下もあって、次の自分の人生を意識し始めます。

 

一足(10())早く会社生活を卒業した私は、50代になったら、「がくどう」と「がくしゅう」が良いと思っています。

 

「学童」と「学習」ではなく、「楽働(がくどう)」と「楽習(がくしゅう)」です。

 

学習も労働も本来、そこには楽しみが見出せるものです。

自分にとって、楽しいことは何か?ワクワクすることは何か?

それを基準にして、仕事や働き方、働く場所を選ぶということです。

 

「人生100年」と言われますが、私の周囲には50代後半に会社で倒れ、その後長い療養の末に亡くなられた方、「定年後はカミさんと旅行三昧♪」と仰っていたのに定年の2年前に単身赴任先で突然死された方や病気になった方もいらっしゃいます。

 

長いようで短い人生。

折角ここまで頑張って生きてきたのですから、これから先は楽しく働き、楽しく習う、楽しく学べる、そんな仕事や環境、働き方を選んでみるのもいいのではないかと思うのです。

 

私は退職後に自営業となりました。自営業≒自由業≒自遊業と思っています。

遊ぶように楽しく学び、働き、生活を楽しみながら生きる」、そんな風に思っています。

 

50代になっても、周囲を気にする人は沢山おられますが、健康や経済、趣味や価値観、自分の事情と家庭の事情、みんなそれぞれに異なります。

 

自分の人生は自分が主人公であり、脚本家であり、演出家であり、プロデューサーです。

 

50代になったら、もう「他者(ひと)の目」は気にせず、自由に生きても良いのではないでしょうか?

 

 

この先の人生を考えるなら、今のうちに、自分と静かに向き合い、ご自身の大切にしたいもの、自分軸を基に、大切な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?