T&Iアソシエイツの田中です。
前回のコラムで、「オペレーティブな仕事(ルーティンワーク、日常的な事務、運用管理など)」はパターン化しているため、もともと自動化、IT化されやすく、生成AIの登場でより代替範囲が広がる可能性を指摘しました。
「オペレーティブな仕事」に従事している人の数はとても多いわけですが、それらの人々の仕事がすべて失われてしまうと短絡的に考えるのは適切ではないと思います。
一方、「クリエィティブな仕事(アイデア創出、企画、デザインなど)」も実はパターン化されているものは多く、生成AIに代替される可能性が高まっていると先日のコラムに書きました。
業種や職種でAIによる代替可能性を短絡的に考えるのではなく、業務の中身・性質をよく観ることが大切と思います。
私は以前から、お客様には「2:6:2」の仮説をお伝えしてきました。
①2割:AIで代替できない仕事(トップティアの頭脳労働)
②6割:AIで代替可能な仕事(生成AIやAI搭載ロボットが実現する頭脳・肉体労働)
③2割:AIで代替しにくい仕事(生成AIやAI搭載ロボットではコスト、品質、倫理、安全性等の面から実現しにくいor人間がやった方が良い頭脳・肉体労働)
ボリュームゾーンの②の仕事に従事する人のキャリアの選択肢は3つあります。
A:上記①の仕事に転換する
B:上記②におけるAIの企画・導入・管理を担う仕事に転換する
C:上記③の仕事に転換する
「オペレーティブな仕事」に従事している人は皆が皆、言われたこと、決まったことだけをやっている人ではありません。
常に改善を試みる、何かに気づき、判断し、周囲と連携して調整する、他の業務との連携・融合に携わっている人も多いです。
生成AIや生成AIを搭載したロボットにこれらを学習させて代替していくことは可能でしょうが、すぐにすべてが代替されるものでもありません。
それに、こうした活動が日常的にできる人はA、B、C、特にBorCの仕事に向いている方だと思います。
全社、部署単位はもちろん、個人の仕事においても、上記の2:6:2のどれにどの仕事が該当するかを検証してみると良いと思います。
大事なことは風潮に流されず翻弄されずに「本質は何か?」を考えながら、自ら考え、判断し続ける、挑戦し続けるマインドをもつことではないでしょうか?
AI導入が早かった将棋の世界。上記①に該当するのは藤井棋士です。
藤井棋士以外の棋士が何を考え、何に取り組んでいるのかを観てみるのも参考になると思います。
ちなみに将棋は素人の私ですが、昔から羽生棋士のファンです。
今の藤井棋士のように若くしてトップティアになった羽生棋士。
最近はなかなか勝てませんが、テクノロジーに明るく、いつまでも探究心を持ち、挑戦を諦めない羽生棋士の姿勢をとても尊敬しています。
田中の仮説(2:6:2)をヒントに自社業務を整理してみたい方、B人材(AI企画・導入・管理)の育成に向けて考えを深めたい方は、こちらからご相談ください。
