T&Iアソシエイツの田中です。
「『誰かのせい』にしているうちは、問題は解決しません」
企業のご支援に入る時に私がよくお伝えする言葉です。
社長も幹部の皆さんも「そうだよね」と頷いてくださいます。
ところが、問題解決に向けて議論を進めるなかで、「結局、これは誰の責任なんだ!」とうっかり発言が飛び出すことも多いです。
組織の中では「責任≒責められる」と無意識に思っている人は多いのでこれは逆効果となり、解決をより難しくしてしまいます。
そんな場面では、私はこうお伝えしています。
悪いのは、社長でも、幹部の皆さんでも、社員の皆さんでもありません。
仮に誰かの、何かのせいにするのなら、敢えて言うとそれは「脳のせい」「環境のせい」です。
会社に限らず、ニュースを見ていても問題を感じたとき、「結局、誰が悪いんだ?」と無意識に思い、「○○のせい」にしてしまうことは多いでしょう。結局、「誰かの、何かのせい」にしたいのは、わからないストレスから脳が早く解放されたいからです。
環境変化が激しい現代、問題は大変複雑です。
早く解決しようとして、特定の個人・組織に責任を問うだけでは本質的な解決にはなりません。
多くの日本の現場は強いです。社員は誠実に業務を遂行しています。
状況が複雑化し、現場の社員では問題が解決できないレベルになったから、社長が自ら対処しなければならなくなっているのです。
問題解決を進める過程で壁にぶつかる、「責任問題」に終始するようになってしまったら、次のように問を変えてください。
問:そもそもなぜ、我々はこのことを問題として取り上げるようになったのか?
現場の問題解決力の向上も大切ですが、時代の変化に現場は追い付いていません。
何より、社員と管理職、管理職と経営層では見えている景色がそもそも違います。
社長、幹部、管理職、社員、それぞれが対処する問題があります。
対処すべき対象や範囲にはそれぞれに違いがあります。
時代の変化、経営を取り巻く環境の変化を捉え、先手を打つのは経営の仕事です。
表層的な現象を特定の個人や組織に帰結させるのではなく、その根底や背景にある構造や環境に目を向ける必要があります。
そして今まで以上にそれぞれの人、何より自社が置かれている環境を冷静に俯瞰して捉えることが求められています。
VUCA時代、実はこうした問題の構造、俯瞰して環境を捉えることが益々難しくなっています。
そのために外部の知見をぜひご利用ください。特に言語化、構造化、俯瞰が得意なコンサルタントをお選びください。
責任の帰属・範囲を議論するのはその後です。
もちろん既に「出血」している場合は「止血(緊急対処)」は必要です。
問題を整理・構造化しながら、「緊急対処(短期)」と「本質的な対処(長期)」の区別、対処の順番、対処の役割分担も当方ではご支援しています。
経営者の皆さん、問題解決を急ぐ前にぜひ、「問」が正しいかを見直してみてください。
問題の原因が個人や部署に見えてしまうときほど、実際には構造や環境に目を向ける必要があります。
T&Iアソシエイツでは、問題を「誰の責任か」で終わらせず、どこに手を打てば前に進むのかを、言語化・構造化・俯瞰の視点から整理するご支援を行っています。
